アクセレーション8大プロジェクト

アンチエイジング

 超高齢化社会のなかで「アンチエイジング」という時代のニーズが浮き彫りになってきている。
 しかしながら、アンチエイジングへの要望は幅広く、そのため医学分野だけでは対応できず、またこれまでの美容に関する知識や技術力だけでは満足できていない。
 アンチエイジングの実現に向けた方法論として、医学が持っている長所、美容業界が培ってきた「美」の創造力を融合させることが、現状打破の契機になる。
 「医学」と「美容」の融合、そしてこれを具現化し進化させた「メディカルエステティック」の構築・育成を推進する。

再生医療

 病気やケガで損なわれた臓器などの機能を回復させる再生医療の実用化研究が進んでいる。いま話題のips細胞は様々な細胞に成長する能力を持つ。
目的の細胞を育てて移植すれば、その細胞が患者の体内で働き、機能回復に役立つ。胚性幹細胞(ES細胞)が受精卵から作るのに比べ、倫理的な問題も少ない。
最先端の研究や日本の医療が直面する課題について、直面する問題は医学界だけでは解決できず、社会全体で取り組むべきだと考える。
再生医療関連法の成立で、ますます再生医療に使う細胞などを早期承認する仕組みができた。まさに再生医療の時代は到来した。

先制医療

 発症する前から危険な要因を見つけ出し予防策を立てる。これこそ未来医学の真髄だ。なかでも最先端技術を駆使して個々人の体質に合わせるテーラーメイド医療の別称が「先制医療」だ。
 発症を高い確率で予測し十分に対策できれば、かかる費用は発症してからの医療や介護に比べて少なくて済む。
 遺伝子や生活習慣と病気の関係を精密に探らなければならず、発症前の診断を実現する体内の分子(バイオマーカー)を高精度で見つける技術が必要だ。

IT

 医療分野でのIT(情報技術)導入が加速している。
 これまではレセプト(診療報酬明細書)の作成など医療事務の効率化が目立ったが、今後は病院外の情報連携が進み、患者にとっての大きなメリットも期待される。
 在宅医療へのシフトが進む中、病院と地域の診療所間の「病病診連携」、医師と薬剤師、患者間の「医薬患連携」などが重視されるようになっている。
 こうした連携はIT抜きには進まない。例えば、患者の情報を病院内と院外の薬局の薬剤師が電子カルテで共有する、といった仕組みだ。国民総背番号のマイナンバー制度の活用もさらに拍車ををかける。

グローバルヘルス

 環太平洋経済連携協定(TPP)が医療分野に与える影響や、国境を越えた感染症への対策など注目が集まっている。
TPP交渉では、公的な保険診療と自由診療を組み合わせる「混合診療」の解禁などが対象となる可能性がある。
国内では未承認だが、海外で使われている薬や医療機器が使いやすくなる一方で、患者の経済力によって受けられる医療に差が出る懸念も指摘される。今後の医療界にとって予期せぬパワーバランスの崩壊が生まれるかもしれない。

認知症

 急速な高齢化に伴って増え続ける認知症。年だから認知機能低下は仕方ない、と放置されがちだった認知症の診断と治療は進みつつある。
 認知症と他の精神・神経疾患との鑑別法や、アルツハイマー型認知症の兆候を見つけるバイオマーカーを使った先制医療、レビー小型認知症や前頭側頭型認知症に関する最新の知見が進んでいる。

難病

 平成27年1月難病医療費助成制度が変わり、これまで医療費助成を受けられなかった病気の方も、医療費助成を受けられるようになった。
 難病指定されている疾患の中には、難病として有名なものあれば、認知度の低い希少性のある疾患もある。
 難病は正確に理解されなくてはいけないし、医学的研究は当然のこと、難病だからこそある社会的問題にも直視し、具体的に対策を講じなければならない。
 難病は、あまりクローズアップされてこなかった問題だが、原因不明だけに誰でもが難病に罹患する可能性があるとの認識のもと、様々な問題意識の一つに加える必要がある。

ヒューマンネットワーク

 超高齢化社会に対応する医学・医療のあり方を探る。
 質の高い幸せな老後とは何か、人生の最期をどう迎えるか、多死社会に入り、死と向き合うのは避けて通れない。
 なかでも医療、健康に関連した産業には将来性がある。生活支援ロボットや大量の医療データの活用、安全に配慮した高齢者向け住宅、IT(情報技術)を使った高齢者の見守り、高齢者向けの配食や健康管理など、超高齢化社会で企業が果たす役割とビジネスチャンスは大きい。
 製薬、医療機器メーカーばかりではなく、今後は様々な業種から参入のチャンスが拡大する。

基幹研究5大テーマ

イオン・ミネラル


生体と電子


水素医学


遺伝子


はげまし・ネットワーク